FL STUDIO 12のリリース以降、細かなアップデートを繰り返してきましたが、遂に待望の正式メジャーアップデートのニュースが流れてきました!
FL STUDIO 13を遥かに飛び越えて、ナント「FL STUDIO 20」!!
なぜナンバリングが「20」かというと、FL STUDIOが初めてリリースされてから20周年だからということです。
今回のメジャーアップデートで多くの新機能の追加や操作性の向上が盛り込まれています!
まだまだ、隅々まで触ることができていませんが、公式のFL紹介動画「FL STUDIO Guru|FLSTUDIO 20 新機能」も参考にしつつ、今回のFL STUDIO 20の新機能をお伝えしていきます!
今すぐFL STUDIO 20を使いたいという方へ 2018年5月24日現在、パッケージ版はまだリリースされていないので、まだFL STUDIOを持っていない方は、とりあえずFL STUDIO 12製品版を購入して、アップデートして使う方法が最速です。
日本代理店であるフックアップさんがFL STUDIO 20の登録方法をまとめてくれてるので、ぜひチェックしてください!
1.正式にMacに対応しました!
「MacでもFL STUDIOが使いたい!」という声は、以前からたくさん聞かれてきましたが、ついにその時が来ましたね!!!
参考動画:Macサポート By FL STUDIO 20
Mac版FL STUDIO 20の特徴を挙げていくと、
プロジェクトファイル、ZipループファイルがMacとWIN共に互換している
サードパーティ製プラグインがVSTとAUに対応
ライフタイムアップデートに対応
いままでのWINDOWSでのFLユーザーと変わらない環境が保たれていますね!
2.柔軟な拍子変更が可能に!「Time Signatures」
これは前々からぜひとも欲しかった機能です!
楽曲の途中で拍子を変えたいというときとか、結構ありますからね。
参考動画:拍子記号 By FL STUDIO 20
パターン、プレイリストでフレキシブルに拍子の変更に対応
プレイリストに置いたパターン内で拍子記号を変更すると、プレイリストも自動的に追従して拍子が変更されるのはとても便利ですね!
3.3つのオーディオフリーズ機能が追加!「Consolidating Clips」
他のDAWだとフリーズ機能に当たるものです。
大規模なプロジェクトになっても、適時ソフトシンセの演奏をWAVへオーディオ化して、CPUリソースを稼ぎながらトラックを完成まで進めていけます。
参考動画:フリーズ/コンソリデーション(合併) By FL STUDIO 20
複数のMIDIクリップをオーディオクリップに統合することができるので、CPUの節約、ステムミックス、リミックスのための素材作りなどに威力を発揮します!
しかも、オーディオクリップ化したものも、後で元に戻すことも可能なので、とりあえずオーディオ化しておいても安心です。
4.曲構成を柔軟にアレンジ!?「Playlist Arrangements」
プレイリストを複製コピーできるので、バージョン違いのトラック制作が可能となります。
どうしても使いたいフレーズが決まってて、でも大幅に構成を変更したいときなど、元のアレンジを残しつつ、新たなアレンジを試すことができます。
クリエイティブな発想を保つのに、とても効果的です!
参考動画:複数のプレイリスト(アレンジメント) By FL STUDIO 20
アレンジメントとは・・・プレイリスト内のオーディオ、オートメーション、パターンクリップのレイアウト
完成したトラックをリミックスするときも、どんどんいろんなアレンジを試していくことができますね!
5.Playlistの操作性、視認性が劇的に向上!「Playlist Update」
Playlistの視認性や操作性が向上しました!
参考動画:プレイリストの更新 By FL STUDIO 20
グループトラックが非表示可能に
トラック数199⇒500へ増加
ミニスクロールバーの追加(ピアノロールにも)
トラック数が増えてくると、どうしてもPlaylistが混み合ってきて、プロジェクトの全体像が見えづらくなってきます。
そんな場合でも、右クリックメニュー等からすぐにトラック表示をまとめたりすることが可能です。
ピアノロールでも、小節数が多いパターンでは、横スクロールするうちに目的の小節を見失うことが減りそうです!
6.オーディオレコーディングがやりすくなった!「Audio Recording」
やっと、レコーディング中にリアルタイム波形表示されるようにアップデートされました!
いままで、録れてるんだか録れていないんだかわからないまま、とりあえず録音スタートして、停止してみたら録れてなかったということがよくありました。
これで録音スタートをし忘れても、すぐに気づいてやり直すことが容易になりましたね!
参考動画:オーディオ録音 By FL STUDIO 20
録音しながらリアルタイム波形表示
パンチイン・パンチアウトマーカーが設置可能に
ループレコーディングするとグループトラックへ
待望のリアルタイム波形表示は、いままでなぜに無かったんだろうというくらい、DAWとしては一般的な機能です。
パンチインアウトマーカーは、なるべくトラック構成をシンプルに制作を進めたい方にはとても便利です。
ループレコーディング中はどんどんグループトラックに追加されていくのは、レコーディング後のベストテイク作りに威力を発揮しそうですね!
7.Playlistのメニューにも細かい配慮が!「Workflow Update」
Playlisut左上のメニューにも新機能が追加されています。
参考動画:ワークフローの更新 By FL STUDIO 20
プレイリストトラックのサイズ変更
すべてのクリップのミュート解除
チョッピングプリセットの追加
プレイリストのトラックのリサイズプリセットが追加されたのは便利ですね!
使いやすいサイズに一発変更してくれるので、トラック数が増えてからでも任意のトラックへのアクセスが容易になります。
クリップのチョッププリセットも超絶便利です!
希望の音符単位でクリップを瞬時にスライスできます。
過激なフィル作りに重宝しそうですね!
8.廃止されてしまった便利機能も復活!「Classic Features Return」
ステップシーケンサーでのグラフエディタの復活です!!
参考動画:グラフエディタ By FL STUDIO 20
グラフエディタが復活!
FL STUDIO11まで搭載されていて、FL STUDIO 12でいきなり廃止されてしまったグラフエディタですが、Imagelineさんはきちんとユーザーの声を汲み取ってくれてます。
さらに使いやすく進化した形で、復活してくれました!
かなりトリッキーなフレーズもカンタンに作成できそうです。
サンプラーのスタートポイントが移動可能に
地味にありがたい機能!
サンプルのスタートを微妙に調節したいときってよくありますよね?
ツマミを回すだけでスタートポイントを後ろへずらすことがカンタンにできます!
Precomputed Effectsの進化
クリッピング機能が追加されて、808ベースがカンタンに作成できてしまいます。
リングモジュレーターも搭載されたので、金属的な過激サウンドもチョチョイと生み出せます!
9.FL付属プラグインもバッチリアップデートされてます!
25個のプラグインがアップデートされて、今までの定番エフェクトもさらに使い勝手が向上しています!
参考動画:プラグインのアップデート By FL STUDIO 20
Fruity Reverb 2へモジュレーション機能追加
リバーブの残響音に変化を加えて、より印象的なリバーブ音が生成できます。
爆発音など派手な残響効果がカンタンに作れてしまいます!
SliceXのリージョンメニューに「Set all cut groups to…」が追加
リズムの打ち込みをしていると、オープンハイハットとクローズハイハットが同時に鳴らさずにおきたいことがあります。
カットグループを設定しておくことで、同じナンバーのグループは同時鳴りを防ぐことができます。
それをスライス同士でも行えるようになりました!
Edisonが24BitWAVでエクスポート可能に
ビット数はサウンドのダイナミクスの再現性に大きく影響してきます。
24ビットに対応したことにより、強弱変化の大きい繊細なフレーズの音質も向上します!
ボーカルエディットやアコースティック楽器の波形編集後のWAVの書き出し時に高音質のままエクスポートできます。
VFXプラグインが進化
ピアノロールでフレーズを打ち込んだ後でも、演奏のニュアンスに変化をつけることができます!
たとえば、ベロシティの強弱幅を大きくしたいときとか、オートパンなどサウンドの要素を何かしら揺らぎを与えたい時に重宝します。
10.ミキサーもトラック数が増えて、レイテンシー遅延補正も強化!
ミキサー部分も着実にパワーアップしています!
参考動画:ミキサーのアップデート By FL STUDIO 20
ミキサーチャンネル数が125まで増加
ミキサーチャンネル数が増えたことにより、さらに複雑なルーティングを試せたり、より多くのトラックのエフェクト処理が可能になります。
EDMだと1曲の中でも、かなり多くのサウンドを鳴らすことが多いので、ミキサーチャンネル数に余裕があると安心です!
PDC(Plugin Delay Compensation)が更新
プラグインのレイテンシー遅延補正が改善されたようです。
いままでインサートするとレイテンシー遅延が発生していたプラグインも、ツマミ操作時などにリアルタイム性が向上して、微調整しやすくなってきます。
ミキサーチャンネルのリセット機能が追加
トラック制作していると、演奏内容はそのままに、「エフェクトを一度リセットしてしまいたい!」ということがあります。
そんなときに重宝するのが、このミキサーチャンネルのリセット機能。
ワンクリックでデフォルトのミキサーの状態にリセットしてくれます!
11.自分好みに柔軟なツールバーの配置が可能です!
ツールバーのレイアウトがさらに柔軟に設定可能になりました!
他のDAWと併用しているDTMerだと、FL STUDIO以外のメインDAWとツールバーの配置をなるべく同じにしたい場合があります。
そんなシチュエーションでも自分好みにツールバーをレイアウトできます!
参考動画:編集可能なツールバー By FL STUDIO 20
プリセット保存と読み込み
プリセット保存ができるということは、音楽制作の作業ステップ毎でよく使うツールバー設定を切り替えることが可能ということです!
たとえば、打ち込み作業がメインの場面では、ステップシーケンサーとピアノロールとプレイリストとステップレコーディングとスナップツールのみの表示とか。
オーディオレコーディング時は、オーディオ編集周辺のツールだけ並べておくとか、柔軟にツールバーのレイアウトを設定して、プリセットを切り替えながら作業を進めていくことができます。
シングルバーも使用可能
単純にウィンドウの表示エリアが広くなるので、視認性が劇的に向上します。
解像度が低いPCモニターディスプレイでも視認性がアップします。
上部にも下部にも配置可能
メインで使用しているDAWによっては、わりと画面下部にツールバーがあることに慣れている方も多いかと思います。
今回、FL STUDIO 20では、今まで通り上部にまとめてツールバーを配置、上下部に分担して配置、下部にまとめて配置などと、ほんと自分好みにツールバーをレイアウト可能です!
ぜひ自分だけのベストレイアウトを見つけて、作業効率をアップしていきましょう!
12.FL STUDIO 20 感想
FL STUDIO 20の新機能のすべてを紹介することは到底困難でしたが、ナンバリングが13から遥かに飛び越えて20までいってしまうくらいに、充実したアップデートだと思います!
これから、より細部についても突っ込んでいきますが、今回のアップデートで大きく感じたことは、
FL STUDIOはとにかくユーザーフレンドリー!
メジャーアップデートでは、毎回、何かしら明らかな使い勝手の向上が盛り込まれてきたと感じます。
今回も、マウス一つでかなりのクオリティの音楽制作が可能です!
FL STUDIOはどちらかというと、EDMをはじめとしたダンスミュージックに特化したDAWかと思われがちですが、いやいや、初心者DTMerに十分おすすめできるとっつき易い直観性を持っています。
メニューが英語表記なので、難しそうに感じる方がとても多いようですが、英単語なんてGoogle翻訳など活用すれば、何となくの意味なんてすぐにでも確認できます。
「英語苦手だから・・・」くらいの理由で、こんな素晴らしいDAWを使わないのは人生損しているのではないかというくらいです!(ちょっと言い過ぎたかもです。。。)
なんか、とてもべた褒めしてしまった感じですが、僕はほんとFL STUDIOには楽曲制作のスピードアップの部分でとても助けられていると感じているのです。
価格が3万以下で、一度購入してしまえば生涯アップデート権利がついて、ずーと最新版が使用可能なのはすごいス!