ボイストレーニングでは、いろいろな音階を活用して、発声練習を行っていきます。
特に近頃では、ミックスボイスを中心とした高音域主体での歌唱テクニックを必要とする歌が人気です。
テクニカルな楽曲にも対応できるように、自由で柔軟な発声フォームを身につけることが大切になります。
そこで、今回は効率よくボイストレーニングを行うことができる音階=スケールをまとめました。
平均的なテンポで女性男性別で音源を作成したので、自宅でボイトレするときにこのページを開いてご利用ください。
鍛えたい内容に応じて、活用していただけるとうれしいです!
各スケールの使用方法
スケール(音階)を用いたボイストレーニングを行うにあたって、発声フォームを安定させるために、いくつかの発音を用いて発声します。
発声練習で用いられる発声の種類
・リップトリル(唇を一定にブルブル震わせる)
・「Ah」(アー)
・「Mum」(マンマンマン・・・)
・「Nay」(ネイネイネイ・・・)
・「Wee」(ウィウィウィ・・・)
・「Gee」(ギィギィギィ・・・)
・「Goo」(グゥグゥグゥ・・・)
・「Boh」(ボゥボゥボゥ・・・)
・「Boo」(ブゥブゥブゥ・・・)
以上のような発声を用いてボイトレを行うと、あごの動きや舌の動きを安定させながら正しい発声フォームを保ちながら発声練習を行うことができます。
発声練習するときの4つの注意点
効率良く安全に発声練習を行うには、以下の4つのポイントに注意してください。
①腹式呼吸を保つ
スムーズな発声の根源は、安定した深い呼吸のサイクルで作られます。
②胸部、首周り、あごをリラックスキープ
発声によるのどへの負担を極力軽減するためには、上半身上部の適度なリラックスが大切です。
③唇、舌の一定な動きにフォーカスする
発声の安定感はスポーツと同じように、安定した一定の動作フォームが重要になります。
④音をよく聴く
狙うピッチと自分の発声の両方を意識して音を聴く習慣を養っていきましょう。
関連記事:ボイストレーニング(ボイトレ)自宅でのやり方のコツ 歌うときや発声練習するときの姿勢に気をつけよう!
ボイストレーニング音源の使い方
はじめに一度お手本が流れて、その後、半音ずつ上昇していきます。
ピアノの音をよく聴きながら、歌ってください。
一通り再生すると停止するので、繰り返す場合は、また始めから再生スタートしてください。
5TONEで自分の発声のクセをチェック
5トーンスケールでは、声質や発声の傾向を知ることができ、声の診断ツールとして用いられます。
また、ボイトレにまだ慣れていない方にも、わりと音取りしやすいスケールなので、チェストボイスを安定させる発声練習にもオススメ。
使用する発声
・「Ah」
女性用5トーンスケール
男性用5トーンスケール
1.5スケールで発声の切り替えをスムーズに
1.5スケールは「One And A Half Octave」の略で、1オクターブ半をチェストボイスからヘッドボイスまでのブリッジの移行をよりスムーズにするために使われます。
できればアカペラでもこの1.5スケールを歌えるぐらいに、覚えこめると安心です。
特に、1.5スケールはミックスボイスを修得したい方は必修科目です!
確実に発声を保てるようにトレーニングしましょう!
使用する発声
・リップトリル
・「Mum」
・「Nay」
・「Wee」
・「Gee」
・「Goo」
女性用1.5スケール
男性用1.5スケール
オクターブリピートでブリッジエリアを強くする
オクターブリピートは、スケールのトップノートを繰り返すことにより、声帯の動きが安定して、ブリッジエリアをより強く、スムーズにします。
使用する発声
・「Mum」
・「Gee」
・「Goo」
・「Ney」
・「Boh」
女性用オクターブリピート
男性用オクターブリピート
オクターブリピートサスティンで、さらに声帯の圧着を強くする
オクターブリピートサスティンは声帯の圧着を増やして、伸ばす音を追加することで、発声の安定感を増して、より強く歌えるようにします。
使用する発声
・「Mum」
女性用オクターブリピートサスティン
男性用オクターブリピートサスティン
ブロークンアルペジオで柔軟性を高める
ブロークンアルペジオは、チェストボイスとヘッドボイスを行き来するので、より発声の柔軟性を高めます。
使用する発声
・リップトリル
・「Mum」
女性用ブロークンアルペジオ
男性用ブロークンアルペジオ
まとめ
効率よく発声を作っていくために、効果的なスケールを紹介しました。
これらのスケール練習をクリアしたからといって、すぐに歌が上手くなるわけでは決してありませんが、発声の安定感が格段に向上するので、テクニックへトライしやすくなることは間違いありません。
早い人で3ヶ月くらいで、発声の安定感の向上がみえてきます。
基礎練習はじっくりと取り組んだ分だけ、後々効いてきます。
焦る気持ちは抑えて、淡々と取り組んでいくと、ある日、パッとコツがつかめます。
今回は確実に効果のある基礎トレーニングのスケールでしたが、個々でもクセや苦手な部分ごとで必要なエクササイズが変わってきます。
しっかり自分の歌声、発声スタイルを客観的に捉えて、さらなる歌唱力の向上につなげていきたいですね!
ボイストレーニングの基本を基礎から学習したい方は、
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