最近「トラック」という言葉を音楽シーンのいたるところで聞かれます。
あまり耳になじみの無いかたもいると思いますので、はじめに説明しておきます。
1.音楽用語として使われる「トラック」とは
昨今、クラブミュージックというものが盛り上がってきて、一般化してきた言葉「トラック」でありますが、「楽曲」のことをあらわしています。
ただし、同じトラックという呼び方で、陸上競技の用語としても使われていますが、元をただせばここからきた言葉です。
100M走とかって、選手たちは白線でわけられた自分のコース内を走っていきますよね。
音楽CDなりを制作する場面では、さまざまな楽器をレコーディングしていきます。
楽器パートごとに、同じ時間軸上へ平行して複数の音を録音していくのです。
このようなことから、出来た楽曲を「トラック」というようになったのです。
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2.AUDIOトラックとMIDIトラックは全く意味が異なる
これから皆さんはPCを使ってDTMというものを用いて音楽をつくっていくのですが、たびたびトラックというものが登場してきます。
まず、確実に登場するのがMIDIトラックとAUDIOトラックです。
よく意味を混同しがちな方もたくさんいらっしゃいますが、しっかり区別して理解しておきましょう。
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3.MIDIトラックとは、主に演奏のさせ方、つまり楽譜の演奏情報を記録していくものです。
どのタイミングでどの音程を鳴らすかという具合ですね。
これをピアノロール画面などで、打ち込みしていくことが基本になります。
MIDI演奏情報を記録するのがMIDIトラックです!
代表的なMIDI演奏情報をいくつか紹介していきます。
ノート=音符
デュレーション=音符の長さ
ベロシティ=演奏する強弱
ピッチベンド=連続的なピッチ変化を調節する
コントロールチェンジ=音色変化、サスティンペダル、エフェクト量などMIDI音源に対して、様々なコントロールを行う
この他にも、多くのことがMIDI演奏情報を使って、演奏を制御することができます。
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4.AUDIOトラックは「生音」を記録していくものです。
歌声だとかギターなどの楽器、生の演奏を記録していくところです。
AUDIOトラックへは以下のような方法で演奏を記録していきます。
マイク入力=ダイナミックマイクもしくはコンデンサーマイク等を用いて、歌や楽器を録音する
ライン入力=オーディオインターフェイスへライン接続して、電気楽器や電子楽器を録音する
サンプリングデータ=サンプリング音源素材などからWAV形式等でインポートする
トラックダウン=MIDIトラックで作成した演奏をソフトシンセを通じて、指定したAUDIOトラックへ書き出す
およそ上記4種類の録音方法に沿って、AUDIOトラックへ音源を記録していくことになります。
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5.まとめ
基本的にトラック制作中は、AUDIOトラック、MIDIトラックのいずれかをいじっていくことが多くなります。
是非、それぞれのトラックの性質を理解して、スムーズに作業を進めていきましょう!